2024-06

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小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章14

ぽんっと、右肩に手を置かれて朱鷺世は顔を上げた。 そこには雅楽寮の長官である麻奈見が立っていた。「よかったよ」 麻奈見はそう言ったが、朱鷺世は顔を両ひざの上に載せた腕に額を押し付けて下を向いた。「着替えよう。夏といっても、体が冷える」 麻奈...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章13

大王が手を叩くのをやめると、その動きを見て左右の観覧の間の近いところから拍手は止んでいく。そこで、桂が立ちあがった。「大王、いかがだったでしょうか」「面白かった!よいものを見せてもらった」「ありがたいお言葉。私も、二人の舞に感動しました」 ...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章12

朱鷺世は観覧の間のざわつきが止まないな、と舞台の立ち位置に移動しながら思った。 朱鷺世が舞台に進み出たところから、朱鷺世の舞は始まっている。 皆がまだ朱鷺世に注目できていないが、朱鷺世は気にしないようにと自分の気持ちに言い聞かせた。 皆の耳...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章11

桂は椅子から立ち上がると、左隣りにいらっしゃる大王に向かって話し始めた。「大王、今宵、月の宴が開催できますこと、誠に喜ばしく、お祝い申し上げます。そして、宴の舞について、私のわがままをきいていただき、ありがとうございます。舞台に上がる舞手の...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章10

耳元で人の足音がして、朱鷺世は目を覚ました。 舞う直前まで寝転がっていられるほど、図太い心の持ち主ではない。まして、周りがこんなに騒がしいのに、寝たふりもできない。 朱鷺世は上体を起こした。 自分の周りに置いてあった楽器の移動が始まっている...
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