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小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第十章1

冬の足音が聞こえて来た。 朝は冷え込み、厚い衾を掛けていても身震いして目覚める。 実津瀬も寒さでいつもより早くに目が覚めた。 夏が始まる前にこの松尾の宮に来たというのに、時はただ無為に経って今は冬になろうとしている。  こんなに長くここにい...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章32

蓮はその言葉を聞いて、大きく頷いた。そして、心の中で叫んだ。 あなたの妻にして、と。「か……かげ……わ、私……」「何も言わなくてもいいんだ、蓮。頷いてくれただけで十分だ」 景之亮は両手を広げると蓮を抱きしめた。「かげ…のすけ…さ…ま…」 蓮...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章31

「伊緒理……」「鷹取殿も変わらず蓮を愛している。……私も蓮を愛している。陶国から帰ってまたあなたと巡り会って今度こそ愛し合えたことはこの上ない喜びだ。一度は手放したあなたの手を掴無ことができた。……だからあなたを再び手放すことができる。あな...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章30

景之亮のことが好きだ。 それは景之亮と出会ってからずっと、今も持っている気持ちだ。景之亮と別れた時にその気持ちは心の奥に閉じ込めた。そして、伊緒理と伊緒理が蓮の命を助けるという運命的は再会をした。 叶わなかった初恋を大人になった今度こそ成就...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章29

蓮は帰る道すがら伊緒理の言った覚悟の真意を考えた。 ここに来て自分の心は静かにならず、石を投げられて波紋が起こったような状態だ。 邸に戻って部屋の片付けをしていても、手は止まってぼーと外を見てしまう。 次に七条に行くときはもう五条に今までの...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章28

蓮は自分の部屋の整理をしていた。 棚に置いている箱を下ろして蓋を開けて、七条の邸に持って行くものと五条に置いて行くものを分けている。 この作業をするのはこれで二度目だ。 岩城一族だから邸の中に一級品の調度が山のようにあると思われているが、五...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章27

桂たちは伊佐の手前の松尾という土地に落ち着いた。 桂の周りには斎王に仕えるために群行で都から桂と一緒にここまで来た者たちとこの地で斎王の世話をする者たちなど仕える人は足りているのだが、桂は実津瀬を手放さない。 松尾に着いた翌日に実津瀬は桂に...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章26

秋風が吹く心地よい夜だった。「遅くなりました」 自分の部屋にいた珊は夕餉の時間に少し遅れて家族が集う広間に入った。 そこには父母と離れから来た芹と淳奈がいるだけだった。「あれ……姉様はいらっしゃらないのですか?」 兄の実津瀬は伊佐に行ったま...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章25

伊緒理の五条訪問の後、蓮はすぐに父の実言を通して典薬寮に出仕の辞退を申し出た。典薬寮の長官は惜しみつつも、岩城家の娘に長く下働きのようなことをさせるわけにはいかないと蓮の貢献に感謝して承諾した。 夏も終わる頃、最後の典薬寮への出仕となった。...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章24

それから、次の典薬寮への出仕を終えた蓮はお供の鋳流巳を連れて五条の邸に戻ってきた時、五条の正門をくぐるとこちらに向かって歩いてくる大きな男が見えた。 蓮はそれが誰だかすぐにわかった。 景之亮である。 景之亮も蓮に気づいて立ち止まった。 先に...
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