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小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章18

花の宴が終わって数日経った時、蓮は七条の伊緒理の邸に行った。伊緒理の部屋に入るとすぐに伊緒理が花の宴の対決について話を向けた。「実津瀬は残念だったね。どうだろう、気を落としているのかな」「それは勝てれば良かったでしょうけれど、それは仕方ない...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章17

二人はまだ息が上がっていて、静かに胸を上下させて大王の言葉を待った。 微笑みを湛えた大王は、階の下に片膝をついた二人を見ている。「……桂」 大王は王族の席の端に座っている桂を呼んだ。桂は椅子から立ち上がり、大王の方へ体を向けた。「はい」「桂...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章16

大王の健康問題は都を覆う暗い話である。三度目の舞の対決が月の宴から花の宴に変更になったのは表向き桂のわがままとなっているが、本当は大王の健康問題からだと思っている者は大勢いる。しかし、それを大ぴらに語ってはいけない。大王の健康問題を語るのは...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章15

すぐに眠れたのだが、眠りが浅くなった時、誰かのいびきで目が覚めた。 もう夜明け近いだろうか……。そうであればもう一度眠らなくてもいいか。 朱鷺世は身を起こした。 同じ部屋で寝起きしている宮廷で働く男たちは、最初は綺麗に並んで寝ていたが眠って...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章14

実津瀬は稽古場の前に咲く桜の木を見上げてから、稽古場の中へと入って行った。 花の宴は三日後に迫った今、花は全体の半分、いやもっと咲いている。宴の日には翔丘殿の花は満開になるだろう。 昨日、やっと春の海を表現する舞は完成した。今年は短い期間で...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章13

朱鷺世は花の宴に変更になった対決のための舞の練習を終えて、久しぶりに露のところに行った。 すぐにいつもの宮廷の森に入り、朱鷺世は露を腰の上に跨らせて交わり、放った後にそのまま露を胸に抱いて、考え事をしていた。 あの日。 桂と麻奈見が突然やっ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章12

桂が臣下の詮議に参加した日。五条岩城邸では梅が咲いた、春の足音が聞こえて来た、と話し、邸の者たちのうきうきした気持ちが邸を包んだ。蓮も部屋から庭に出てまだまだ小さな蕾の梅の枝から開いた花を見つけて嬉しくなった。 しかし、兄の実津瀬は暗い顔を...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章11

大王から舞の対決を月の宴よりも早めてほしいとの言葉に桂は考えを巡らせた。 大王の健康問題を表に出さずに、早めるにはどうしたらいいか。 すでに月の宴で三度目の対決をすることは決めている。雅楽寮の長官、麻奈見はどのような舞をするか考えているはず...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章10

陽も翳って、あたりは暗くなり老爺が火を持って灯をつけてまわっていたところについでとばかりに朱鷺世が待機している部屋に入ってきた。「お待たせしております。そろそろお呼びがかかると思います」 と言って部屋を出て行った。 程なくして、風呂に案内し...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章9

新年を迎えた。 宮廷の年賀の行事はつつがなく終わった。 しかし、表に出てはいないが、その内では大王の健康問題で一波乱、二波乱あった。 新年の神への祈りの儀式では、当日、大王の体調が思わしくなくご自身でできるか、という問題が起こった。一握りの...
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