2025-04

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小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章25

「今宵、満ちておらずとも月は美しい。その光で我々は暗い中でもお互いの顔を見ることができる。今、こうして皆の顔を見ることができて、朕は嬉しい」 舞台前の正殿の観覧の間におでましになった大王が、宴の始まりの言葉を述べられた。 宴の始まりはしばし...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章24

翔丘殿に着いた朱鷺世が支度部屋に入るとすぐに裏方の男から声がかかった。「朱鷺世、ここに座れ」 朱鷺世は黙って指示された場所に胡座をかいて座った。朱鷺世の正面に男は座ると箱から白粉を出して朱鷺世の顔に容赦無く塗りたくった。 舞台の化粧を自分で...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章23

母の礼と一番下の妹の珊が、芹は淳奈と、蓮はすぐ下の妹、榧と一緒に車に乗り込んだ。 宮廷での宴には、貴族の一族が入ることはできないが翔丘殿という大王の離宮では一族も月見と舞の観覧は許されている。だから、その日はいつも邸の中にいる妻や子供もこぞ...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章22

稽古場の後ろにある雅楽寮の倉では朝早くから男たちが出入りしていた。荷物を入れた箱を担いだ男はそのまま翔丘殿に向かって出発した。 いつも通りの時間に目覚めた朱鷺世は、仲間が忙しくしているその様子を突っ立て見つめていた。 今夜の催しの主役である...
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