wildflower

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小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower31

今朝、双子の男児が熱を出して周りの者は慌てた。そばで仕えていた侍女の一人も熱を出したため、流行病かと警戒して、双子の女児を母屋の部屋に連れて行き、渡り廊下では女たちの離れと母屋を行ったり来たりする姿が見えた。 礼も行ったり来たりをしていて、...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower30

去から実言の元へ行くことを許されないことがわかった日から三日経ち、礼は、毎日しょんぼりとした姿を見せていた。それでも礼は、子供と対峙しているときは明るい顔をしている。無邪気な子供の笑顔や愛らしい仕草、礼だけを慕って這い寄ってくるひたむきな姿...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower29

翌日、いつもの朝が来た。 去の邸は、夜明けとともに起き出して、畑に出る者、家事をする者とそれぞれ動き出した。耳丸も、厩で馬の世話をして、その後朝餉をとると、邸の男達とともに家の修繕をしていた。 いつもの朝と違ったことは、不意に礼の侍女である...
物語あれこれ

クリスマス気分のおすそ分け

明日から12月ですね🎄一年経つのは早いもの。毎年言っている言葉ですが、今年もやっぱり言ってしまいます。写真は自分で作ったクリスマスリースです。クリスマス気分のおすそ分けです。私の小説を読んでくださってありがとうございます。小説の中の人物たち...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower28

部屋の中では、キャキャと笑う子供の声がしている。それにつられて、周りの大人も嬉しくなって笑い声や優しい声音の言葉が飛び交っている。真ん中には、もちろん、礼と実言の子である双子がいて、礼や乳母、侍女たちが囲んで座っているのだ。 耳丸は庭から、...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower27

五日後、礼は都に行く耳丸に、麻奈見宛の手紙を託した。 耳丸は神妙に礼から手紙を受け取った。すがるように見つめる礼が何を求めているのかわからなかったが、大事に懐へ入れると馬にまたがって都へと向かった。 耳丸は都に行けば五日、六日滞在してから束...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower26

小さくて柔らかなややをかわるがわる抱いて乳を飲ませる。二人とも一生懸命に乳首に吸いつき飲んでいる。飲み終わると、眠たくなったのかあくびをするように小さな口を開けた。機嫌よく礼の腕の中にいると思ったら、急に火がついたように泣き出して、慌てて揺...

この木なんの木気になる木🌳

買ったGoProを勉強中です。なので、温かく見てください。ハワイはオワフ島にある、日本人には有名なあの木です。あの木に花が咲くなんて考えたこともありませんでした。花と、カラッとした空気を感じてください。
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower25

早朝に実言たち、北方征伐の先遣隊は出発した。 美しい装束をまとった先遣隊の一行は、宮殿へ入って大王に出発の挨拶をし、そこから王宮前の大路を勇ましい騎馬隊を連ねて旅立った。 実言の出で立ちの美しさは言葉に表しがたいほど際立っていて、その勇まし...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower24

礼は、実言が自分から離れるのを感じて、目を開けた。格子の間のぼんやりした明かりで夜が明け始めているのがわかった。 実言は灯台の下で身支度をしている。礼はそっと起き上がり、実言の背後に近づいた。実言は袍を着終わって、腰帯を巻くために後ろに帯を...
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