小説 STAY(STAY DOLD)

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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章8

政治的空白を作らないために、有馬王子が即位した。 正式な即位の儀式は後に執り行われるが、都の臣下に向けて即位式が厳かに行われた。 その前日、藍は岩城本家から大王の後宮に入った。 本家から蓮が付き添いとして、藍と一緒に後宮に行くことが話し合わ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章7

顔を上げると、目の前には景之亮が立っていた。蓮はそこから自分と景之亮の間にいる伊緒理に視線を移すと、伊緒理と目が会った。 伊緒理は目の前の武官の男から、振り返って蓮に視線を向けた。伊緒理はいつも通りの平静な表情である。「蓮……」 景之亮が再...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章6

正月の終わり、香奈益王の葬送が行われた。 岩城家の男たちは子供でも香奈益王の葬送に参列し、亡くなった大王を見送った。 実津瀬は淳奈の手を引いて葬送の列についていた。幼い子はもう歩けないと言い出すかと思ったが、黙って最後まで歩いた。流石に帰り...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章5

大王の体は数日経ってもがりの宮に安置された。 都を悲しみが覆い、賑々しい声はすっかりひそめられた。大路小路の往来の人々は誰も彼もが笑みを忘れ、肩を落として下を向いて歩いている。 実津瀬も暗い顔で共を連れずに外出し、日が暮れる前に邸に帰ってき...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章4

翌日、蓮は七条の伊緒理の邸を訪ねた。供はもちろん曜である。 師走の冷たく乾き切った空気の中、鼻の頭を赤くして蓮は庇の間に入ると、そこには伊緒理が立って待っていてくれた。「寒いところをよく来てくれたね。さぁ、中に入って」 伊緒理は蓮の手を取っ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章3

蓮は少しでも早く後ろにいる景之亮から離れるために、当てもなくただただ歩いた。なんとなくの方角に歩いていると、見覚えのある庭に出てきた。橘の木が植えてあるので間違えようがなく、ここまでくれば、帰り道もわかる。 早く戻らなくては鋳流巳が心配して...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章2

そこには大きな影が手招きしている姿があった。 その影の元まで行くには天井から吹き出している炎の下を通り抜けなければならなかった。蓮の隣に立つ二人は抱き合って、顔を引きつらせている。その顔を見ている蓮も内心は恐怖を感じている。 その躊躇の心が...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章1

蓮は消火隊の後ろについて走った。 怪我をしている人がいたら助けなくては! この緊急事態で自分ができることはそれだ、と今の蓮はその気持ちだけで動いていた。そこに、火に近づくことの危険や恐怖といったことはすっぽりと抜け落ちている。 内膳司は王宮...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章24

蓮が師走に入って初めて典薬寮に出仕する日。 その日は前日と比べ、とても寒かった。急に冷え込んで、おの冬一番の冷え込みになった。 そのような日、五条岩城家は朝から騒々しかった。 箱入り娘の榧が泊まりで外出するので、車や付き人が朝から準備で忙し...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章23

秋は深まり山々が赤く染まり始めた頃、都の空は重く厚い雲が覆っているような重苦しさがあった。 それは大王の体がもう起き上がれないほど弱ってしまって、その命の火が細く小さくなって、いつ消えるのかを皇太后と大后は息を呑んで見守っていると言うような...
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