小説 STAY(STAY DOLD)

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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章2

蓮が体を起こすと、すぐに伊緒理の手が伸びて、腕を引っ張った。 倒れる蓮の体を胸で支えて、耳元で囁いた。「もう少しだけ」 伊緒理は言って、蓮の体を引き戻し自分の腕の中に入れた。 久しぶりに蓮は七条にある伊緒理の邸を訪ねた。 夏の初めから、伊緒...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第八章1

実津瀬は宴の翌日は予め休みをとっていたので、宴から二日後、宮廷に出仕すると中務省の仲間たちが早速声をかけてくれた。 口々に勝てなくて残念だと言ってくれて、実津瀬は皆が応援してくれていたことに感謝の言葉を返した。 一日休んで溜まった仕事をして...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章29

翌日、蓮はちょうど典薬寮に出仕する日だった。 二日前に開催された月の宴には典薬寮の頭の位にいる三須磨と大王付きの医師一人が出席した。大王付きの医師は部屋の奥に控えていたので、宴での舞を見たのは三須磨だけだった。それでも昨日の間に典薬寮でも宴...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章28

陽は西に傾きかけた頃、芹は淳奈の部屋に行った。 実津瀬は相当疲れていたのだろう、眠っているのでそのままにして自分だけ起き上がった。 乳母の苗に相手をしてもらって遊んでいた淳奈が顔を上げて、芹を見ると立ち上がって駆け寄った。「母さま!」「淳奈...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章27

実津瀬が庭の階から宴の下座の席に着いた。 舞の観覧に来ていた貴族の家族たちがぞろぞろと観覧席から帰りの車に乗るために騒がしい中、宮殿の池に面した東側の部屋に移動して、池に映る月を眺めながら宴の続きが行われた。料理と酒、そして音楽。そして今日...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章26

翔丘殿の正殿前に五段の階がかかっている。その下に雅楽寮長官の麻奈見と先ほどまで舞台の上で舞を披露していた二人が並んで右膝を突いて控えている。 大王は階下で頭を垂れている二人を無言のまましばらく見つめてから話し始めた。「昨年の月の宴の舞は素晴...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章25

「今宵、満ちておらずとも月は美しい。その光で我々は暗い中でもお互いの顔を見ることができる。今、こうして皆の顔を見ることができて、朕は嬉しい」 舞台前の正殿の観覧の間におでましになった大王が、宴の始まりの言葉を述べられた。 宴の始まりはしばし...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章24

翔丘殿に着いた朱鷺世が支度部屋に入るとすぐに裏方の男から声がかかった。「朱鷺世、ここに座れ」 朱鷺世は黙って指示された場所に胡座をかいて座った。朱鷺世の正面に男は座ると箱から白粉を出して朱鷺世の顔に容赦無く塗りたくった。 舞台の化粧を自分で...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章23

母の礼と一番下の妹の珊が、芹は淳奈と、蓮はすぐ下の妹、榧と一緒に車に乗り込んだ。 宮廷での宴には、貴族の一族が入ることはできないが翔丘殿という大王の離宮では一族も月見と舞の観覧は許されている。だから、その日はいつも邸の中にいる妻や子供もこぞ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章22

稽古場の後ろにある雅楽寮の倉では朝早くから男たちが出入りしていた。荷物を入れた箱を担いだ男はそのまま翔丘殿に向かって出発した。 いつも通りの時間に目覚めた朱鷺世は、仲間が忙しくしているその様子を突っ立て見つめていた。 今夜の催しの主役である...
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