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小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第四章6

石の床の続く先には、椅子が三脚置かれていて、左端の椅子の後ろには雅樂寮の頭である麻奈見が立っていた。「麻奈見殿!」 実津瀬は声を上げた。 稽古場には行くが、それほど熱心に舞うわけではないため、最近は麻奈見を避けている。会うのは久しぶりだった...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第四章5

翌日、実津瀬は中務省の館で仕事をした後、佐保藁の宮へと向かった。 宮廷の西北に位置する佐保藁という場所にある宮は、元は大王の邸であったが、いつの時か大王の兄弟に与えられ、それから代々王族が受け継いで住んできた宮である。先代大王の弟宮である春...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第四章4

五条の離れの部屋にこの邸の家政を一手に預かる忠道が来た。「お帰りなさいませ、実津瀬様」 昼間、実津瀬が邸に帰って来たのを待っていたかのように現れたのだ。「うん。今帰って来たところ」「どこか寄り道でもされていたのですか?」 芹は奥の部屋で遊び...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第四章3

「あー、おいしかったですね」 井は言って、自分のお腹をさすった。 食堂は食事が終わった後、少しの間おしゃべりをしている者が多くてにぎわっていたが、それぞれの時間を過ごすために一人、二人と食堂を出て行く者がいた。 これからは各自の自由時間で、...

【旅】熊野古道4 熊野三山バスツアー

熊野三山をめぐるバスツアーは手軽で、時間の節約なります。よい旅になりましたので、読んでください。1.熊野三山熊野古道を歩いてみたいという夢を達成するために、発心門王子~熊野本宮大社、そして熊野本宮大社~湯の峰温泉を歩きました。しかし、熊野古...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第四章2

その時。「牧さん、言ったのは私よ」 不意に横から声がした。井の面前に立つ直前に、牧はその声の方に顔を向けた。 牧の剣幕に慄いた者たちが左右に分かれて重なった人垣の後ろから人をかき分けて、蓮が進み出た。「今日、私と一緒に薬草を倉の棚に収める係...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第四章1

蓮は摘んだ薬草を筵の上で干していたものを倉の中に納める作業をしていた。倉から外へ出た時に、ふっと香る梅の花の匂いが鼻腔をついた。「蓮さーん」 倉の前で立ち止まってその香しい匂いに浸っていると、遠くから自分の名を呼ばれて顔を上げた。呼んでいる...
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【小話】独りの実津瀬 〈第ニ部STAY(STAY GOLD)〉

妻と息子を別れて、供を連れて都に帰る。 別れ際は……。 母に抱かれて遠ざかる父を見る息子は、その距離が離れるにつれて表情を曇らせた。「淳奈、お父さまとはしばらくさよならね。たくさんねんねしたら、また会いに来てくださるわ」「とうしゃま……」 ...

【旅】熊野古道3 つぼ湯〈湯の峰温泉〉

湯の峰温泉「つぼ湯」に入りました!その時のことを共有したいと思います。1.つぼ湯を知る熊野本宮には温泉郷があります。川湯温泉、渡瀬温泉、湯の峰温泉熊野本宮大社に行く計画の中で、温泉好きなのでどこの温泉に行くか、と調べていた時に「つぼ湯」を知...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第三章9

昨日は、束蕗原から都に帰ってくる車の中でじっとしておくのに飽きた淳奈を、実津瀬は一緒に馬の上に乗せたり、実津瀬が馬を下りて、腕に抱いたり手を繋いで一緒に歩いたりと機嫌を取った。実津瀬が疲れてくると、護衛の天彦が背中に背負って歩き、背中で眠る...
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