小説の参考に行ってきました ~よみがえる正倉院宝物 再現模造にみる天平の技~

物語あれこれ

大好きな飛鳥~奈良時代について少しばかりお話させていただきます

この物語の設定は、飛鳥~奈良時代にしていますが、生活様式は平安時代を取り入れているという、作者の都合のいい話になっています。

本を参考にしていますが、現地調査として奈良にたびたび行きます。今の世にも、1300年前のものが残っていることにいつも感動します。
特に、その当時の生活がどのようなものだったか参考になるのは、正倉院の宝物です。
当時の最高権力者たちがどのようなものを持っていたのか、どのようなものが外国から伝わってきたのか、日本国内でどれくらいの完成度の製品が作られていたのかを知ることができて、物語の主人公たちの持ち物などの参考にしています。

この度、コロナ禍の中ではありますが、予防意識を高く持ち、対策を行って「奈良国立博物館」で開催中の「よみがえる正倉院宝物 再現模造にみる天平の技」展を観に行ってきました。
奈良国立博物館 よみがえる正倉院宝物

感想としては、やはり当時の技術はすごい!です。

出展されている者は再現模造ですが、作成当時の技術・部材の再現がされていて、明治から平成までに作成された物でも、見応えがあります。
1300年前のものを現在見ると、やはり1300年の年月を感じるもので、よく今まで残っていてくれた、という気持ちになると共に、当時の姿はどのようなものだったのだろうかと、思いますが再現模造で作成されたものは当時の色や形を蘇らせてくれています。その鮮やかさに目を見張ります。

私が特に興味があるのが、楽器、箱・几類、織物、書物です。
楽器、箱・几類はその側面や形の装飾の美しさ、技のすばらしさに感心してしまいます。
箱・几類は物を入れる、置く物がとても大切だったのかな、と想像しながらその素晴らしい模様・技術を見てきました。
次に、織物。機織りって、気の遠くなるような作業のように思っています。現代は自動化されているけれど、当時の機織りってどんな感じ?と想像もつかない。でも、綾や錦の文様の入った生地があり、それを再現されているものをみると、感動してしまいます。
我が物語の中の主人公たちにも、どんな文様や色の衣装を着せてやろうかと、楽しくなっています。
最後に、書物。当時の人々がどのような筆跡だったのかを見るのが好きなのです。
等間隔にきれいに整列した文字の並びを見ると、心が洗われる気がします。等間隔にきちんとした文字が並んでいるのがいいのかな・・・
また、当時の社会状況を知るのにも書かれたものは興味深いです。戸籍や休暇願い、税金として納めた物など・・・。
改ざんを防ぐために、〇〇国(例えば大和国)の印が書かれた上からまんべんなく押してあることを知って、当時の人も改ざん防止のために頭を使っていたのだな、と思って、今も昔も大差ないと思うのでした。

再現とは言えそのもの、形、色を見ることは楽しい体験でした。これで、再び物語の参考にして、礼の部屋にある箱の表現や、後宮に着ていく衣装の表現に役立てようと思います。

物語は終盤へと向かっていきます。無茶苦茶な話やね・・・と思われる方もあるかもしれませんが、その中でも面白い!この先はどうなるんだ?と思っていただけると幸いです。そして、最後までおつきあいください。

毎日の猛暑!大変ですが、体調管理に気を付けてこの夏を乗り越えましょう!

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