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小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章10

桂は椅子から立ち上がると、左隣りにいらっしゃる大王に向かって話し始めた。 「大王、今宵、月の宴が開催できますこと、誠に喜ばしく、お祝い申し上げます。そして、宴の舞について、私のわがままをきいていただき、ありがとうございます。舞台に上がる舞手...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章10

耳元で人の足音がして、朱鷺世は目を覚ました。  舞う直前まで寝転がっていられるほど、図太い心の持ち主ではない。まして、周りがこんなに騒がしいのに、寝たふりもできない。  朱鷺世は上体を起こした。  自分の周りに置いてあった楽器の移動が始まっ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章9

「兄様!」  一族はまだ翔丘殿には来ていないかな、と思いながらも観覧の間に向かった実津瀬の前に弟の宗清が現れて、元気に声を掛けて来た。 「宗清、みんなは?」 「もう、着いています」  宗清が廊下から部屋の中に入ると、子守の苗の膝に座っていた...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章8

朝、目が覚めると、隣で寝ている芹は目覚めていて、こちらを見ていた。 「……目が覚めていたのか。黙って見ているなんて人が悪い」  芹は衾の端を引き寄せて口元を隠し、くすくすっと笑って。 「いつもあなたがやっていることです」  と言った。  そ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章7

桂は、月の宴に雨が降らないようにと、前日に巫女と共に祈りを捧げた。  いつもなら、雨を降らせてほしいと祈りを捧げるのに、宴の時はその反対を祈るなんてつくづく自分は勝手なものだ、と桂は思った。  桂の祈りが通じたのか宴の日の朝、桂の頭上には青...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章6

「朱鷺世、今日は早く休めよ」  先ほど、雅楽寮の長官、麻奈見から言われた言葉を、稽古場から先に立ち去る先輩舞手の淡路にも言われた。  朱鷺世は頷いたが、すぐに寝床部屋には行かなかった。  誰にも気づかれないように、庭の奥を通って、侍女たちの...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章5

梅雨から初夏にかけて、実津瀬の一人舞はほぼ完成した。  毎日、仕事も忙しく、遅い時間に稽古場に行って、朱鷺世と一度二人舞を舞うとすぐに五条に帰って、一人舞を練習した。  その間、芹は実津瀬の努力を見守っていた。実津瀬の舞を一人で覚えて舞うほ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章4

門を出てから、しばらく歩いて実津瀬は鷹野に訊いた。 「今日の集まりは何だ」 「今、地方の領地を管理する者が都に集まっている。それで小さな宴をするのだが、実津瀬が舞うので、その応援も兼ねるのだ」  実津瀬と鷹野は肩を並べて岩城本家へと向かった...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章3

翌日、実津瀬は目が覚めた時、既に陽は高く昇っていて、部屋の蔀戸は上がっていた。  いつもの自分ならどんな日でも夜明けには起きているものを……なぜ、こんなに寝入ってしまったのか……。昨夜は、酒を少し飲んだだけと思っていたが、思った以上に酔って...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章2

月の宴の前日。  宴で舞うことが決まってから、あっという間に八月になった気がする。  実津瀬は、感慨深く前日の夜を過ごしていた。  昼間は宴の会場である大王の離宮、翔丘殿の舞台で雅楽寮の関係者たちと最後の確認をして邸に戻って来た。夜は離れの...
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