小説 wildflower Infinity 第二部 wildflower55 次に耳丸が目を覚ました時は、もう朝は過ぎていて、目の前には厚い雲が覆った空が見えた。「……礼」 近くにいると思って名を呼ぶと、しばらくして草を踏む音がゆっくりと聞こえてきて、礼が現れた。「気分はどう?」 礼は耳丸の頭を上げさせて膝を入れて枕... 2020.01.25 小説 wildflower